◆コラム◆

2010年5月10日 (月)

コラムNO.8  「自転車」から考える観光地域経営(小林 成基)

コラムNO.8  「自転車」から考える観光地域経営

小林 成基(こばやし しげき)
NPO自転車活用推進研究会事務局長

NPO法人自転車活用推進研究会では、自転車に着目したまちづくり・政策づくりを進めている。自転車のスピードでまちを見直し、「自転車」というツールを通じて考えていく中から、大切なことがたくさん見えてくる。観光の本質にかかわる交通についての古い発想を脱却し、新しい哲学を持つことが観光地域経営実現の上でも必要だ。

「旅チャリ」の取り組み
近年急速に広がりを見せている「旅チャリ」。観光地での自転車有料レンタルは珍しくないが、旅チャリは従来のいわゆるレンタサイクルとはまったくコンセプトが異なる事業だ。

まず自転車のタイプ自体が大問題だ。レンタサイクルでは、家庭用自転車を無自覚に揃えているところが多い。しかし旅は本来非日常の体験を楽しむもの。観光地で乗る自転車がふだん買い物で使う“ママチャリ”では、旅の魅力も気分も台無しだ。旅チャリで使うのは、海外の素敵なデザインの電動アシスト自転車。観光地の雰囲気ともあいまって「かっこいい」「乗りやすい」と利用者の評判は上々だ。魅力に目覚めた多くの客が自宅で購入し、自転車メーカーにもメリットが生まれている。

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2009年10月20日 (火)

コラムNO.7 観光とマインドフルネス(その2)「至福に近付く繰り返しとは」(大賀英史)

コラムNO.7 観光とマインドフルネス(その2)「至福に近付く繰り返しとは」

大賀英史(おおが ひでふみ)
ヘルシーライフクリエイト・リサーチ&コンサルティング合同会社 代表社員

庶民が旅行をレジャーとする以前の泊りがけの遠出は、お伊勢さんや善光寺あるいは富士山など、信仰と何らかの関わりがあった。安全面や衛生面の整備の遅れから命がけだ。生涯に何回も行けないため、家に絵を飾ったり、近くの丘を富士に見立て登るなど、いずれも強力な“リピーター”である。よほど叶えたい願いあるいは逃れたい苦しみがあっただろうか。現代でも、四国に限らず各地方に四八ケ所巡りの札所が設けられ、関東なら高尾山などの小高い山に、まるで巡礼者のように何度も昇っている人がいる。山の中腹にある寺までの長い階段を昇り、一歩一歩、杖をついては、長い距離をひたすら歩く。普通の体力ならすぐに音をあげているはずだ。

しかし、である。

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コラムNo.6 この観光不況はいつまで続くのか(その2)(前田 豪)

コラムNo.6 この観光不況はいつまで続くのか(その2

~志高く「百年の計」で、自分達の手でふるさとの「玉」を磨き、醜悪な「石」を無くしていこう!~       
                                                                                                                                               株式会社リージョナルプランニング代表 前田 豪(アドバイザリーボードメンバー)

次の観光隆盛期は、現在我が国民の一人あたりの年間旅行宿泊数が、米国・英国・フランス・ドイツの3分の1、4分の1という少なさ(!!)であること(リージョナル プランニング調査)を勘案すると、相当大きく伸びる可能性を持っている。しかし、お客さんの目は益々肥え、競争相手は海外まで拡がっていることを考えると、如何にわがふるさとならではの「素顔;本来の魅力」を、「自らの手」で、「世界標準」まで磨き上げるか、が大きな課題だと考えている。

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2009年8月26日 (水)

コラムNO.5 観光とマインドフルネス(その1)「マンネリズムとリピーター」

コラムNO.5 観光とマインドフルネス(その1)「マンネリズムとリピーター」

大賀英史(おおが ひでふみ)
ヘルシーライフクリエイト・リサーチ&コンサルティング合同会社 代表社員

 
観光地と地域経営のあり方を考えるにあたり、まず、今の観光のあり様を、旅行者の視点から考えてみよう。
旅行者は名所旧跡を巡るのに忙しく、宿泊先の風呂では日頃の、というより、当地に来るまでの疲れ、着いてから移動の疲れを癒す。最終日は土産物屋には必ず立ち寄り、あれもこれも買っていく。電車に乗る前に缶ビールとおつまみを買えば、あとは安心してまっすぐ帰路へ・・・。

その土地にしかないものを観光したはずなのに、旅の記憶というと、鮮明に思い出すのは飲み食いと土産物のことばかりである。一方、地元にとっては、それらの時間が何より貴重だ。宿の予約が入った後にできることは、土産物やで伝統工芸品や名物を買ってもらうか、旅館以外での飲み食いをどれだけしてもらうかが、“外貨”を稼ぐ絶好の機会。「またお越しください。」との笑顔に、こちらも愛想で応じる。しかし、期待を裏切り、大半はリピーターにはならない。なぜだろう。

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2009年6月 3日 (水)

コラムNo.4 この観光不況はいつまで続くのか(その1)前田豪

コラムNo.4 この観光不況はいつまで続くのか(その1)
         
                                                                                                           
                                    株式会社リージョナルプランニング代表 前田 豪(アドバイザリーボードメンバー)

  国内の観光地は、2004年にようやくバブル崩壊後からの長い低迷に底を打ったかに思えたが、2007年からまた下降し、アメリカのサブプライムローンの破綻が顕在化した2008年秋になって、一気に暴風域に突入した感がある。2009年に入ってからはさらに観光客の落ち込みが顕著になったところもあり、この状態が続くと、病後の回復が充分でないところに、強烈なパンチを見舞われた如く、「えっ!あそこのホテルが!?」といわれるようなところが倒産の憂き目に遭いかねない。
  それだけではなく、バブル崩壊によって倒産した宿泊施設を格安で手に入れたファンドが、そこそこ手入れをして経営を再開したところも、ファンド本体が今回の不況によって大きなダメージを受け、“副業”というか、“ころがし(?)”として経営するどころではなくなり、“再倒産”の可能性が出てきたところもありそうだ。なんとも厳しい状況になったものだ。

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2009年6月 2日 (火)

コラムNo.3  「“文化”を媒介とした、交流による地域活性化を!」(木村乃)

コラムNo.3 “文化”を媒介とした、交流による地域活性化を!
         
                                                                                                           
                                    株式会社ビズデザイン代表取締役 木村 乃(アドバイザリーボードメンバー)

筆者は昨年5月末までの5年間、民間人の任期付採用制度により神奈川県の三浦市役所に在籍した。市役所では、政策経営室長、政策経営部長、理事(政策経営担当)と役職名が変わったものの、ミッションは一貫してまちづくり政策全般と行政経営改革の立案及び実行指揮であった。その中で注力してきたことのひとつがシティセールスである。私たちがとったシティセールスの戦略は、「露出による刺激のフィードバック」とでもいうべきものだった。フィードバックしたかったのは「愛郷心」である。

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2009年3月26日 (木)

コラムNO.2 多様な人材が結集する「プラットホーム」の可能性

コラムNO.2 「多様な人材が結集する『プラットホーム』の可能性

                      ロッジングサービス株式会社 代表 平澤和男(アドバイザリーボードメンバー)

「プラットホーム」は地方の期待
民間主体による「観光地域経営フォーラム」は、まさに今の時代が求めていた、地方を元気にする役割を担う「プラットホーム」である。“フリー”“フェア”“オープン”を旨とするこのプラットホームは多様な人材を集結しており、時代の要請に応えてくれるものと期待される。フォーラムの掲げる「地域経済の活性化し、地域雇用を創出する」は特に緊急性の高い課題であり、地方は一日も早い成果を望んでいる。

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2009年1月 5日 (月)

コラムNo.1  「観光地域経営フォーラム」への期待(桝井喜孝)

コラムNo.1 観光地域経営フォーラム」への期待
         〜シンク・タンクからマネージメント・サポーターへ                                                                                                           
                                    

ミュージアム工学研究所所長 桝井 喜孝(アドバイザリーボードメンバー)

■ソフトとシステムの硬直化

 今、時代はあらゆる面で「変革の時」を迎えている。昨今の金融危機や雇用形態、グローバル・スタンダードの見直しといった時流は、単なる経済問題とだけ捉えてはその本質を見失う。自らの働き方、社会と自分との関係性、自然と人間とのあり方と言った、もっと本質的な事が問われているように感じる。西洋近代の考え方がここに来て我が国の文化のバランスを崩し、社会システムそのものが私たちの社会や暮らしぶりを壊し始めている。つまり今問われているのは、私たちの暮らしぶりであり、文化や精神の問題として捉えるべきではないか。
 この事は、観光振興についても同じである。経済的な価値を豊かさの評価軸として捉えた地域振興や観光振興は、ものの豊かさや価格という尺度から比較され、「なるべく安く大量に消費する事が成果を生む仕組みや事業を作る」事を目標として組み立てられているように思う。国内旅行をするより、海外旅行の方がずっと安価な場合も多く見受けられ、グローバルな比較検討の中にさらされているのが、今の我が国の観光事業であろう。

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