2009年2月19日 (木)

観光地域経営フォーラム 2009年総会・シンポジウム開催報告

Dsc_0390_2 2月18日(水)、秋葉原「アキバホール」にて「観光地域経営フォーラム 2009年総会・シンポジウム」が開催され、フォーラム会員の皆様をはじめご関心の方々約150人の参加がありました。主催者あいさつに続き、来賓の観光庁観光経済担当参事官・矢ヶ崎紀子様からは、フォーラムの取り組みへの激励と、官民協力した取り組みへの呼びかけを頂きました。

第一部では、観光地域経営フォーラムの20年度活動報告と21年度活動計画のご説明ののち、3つの基調講演とパネルディスカッションが開催され、活発な意見交換がなされました。また第二部では、ハイ・サービス300選に選ばれたシネマとうほく様のご協力により映画「ふみ子の海」を鑑賞しました。

《詳細報告》

Dsc_0368_3 主催者あいさつでは、須田寛代表幹事(東海旅客鉄道㈱)より本フォーラムの諸活動へのご協力のお礼とともに、活動への幅広い皆様のさらなる「参加」を訴えました。また来賓の観光庁観光経済担当参事官・矢ヶ崎紀子様からは、フォーラムの取り組みへの激励とともに、官民協力した取り組みへの呼びかけを頂いております。

第1部 総会・シンポジウム 
               

基調講演

Ⅰ.テーマ「地域ビジネスモデルの提案」                       

地域ビジネスモデル推進部会座長・望月照彦氏(多摩大学大学院教授)より部会報告を頂きました。企業社会とは異なり、地域ビジネスモデルでは経済的利益だけではなく、地域の文化的・人的価値などの便益(ベネフィット)の実現が求められる、まったく新しい概念であることが示されました。顧客ニーズの変化とともに、旅人自身が観光の主役として参加する時代となっていること、今後は観光がわが国経済を引っ張る「ツーリズム・ニューディール」が期待されること、そのためにも旅を基軸に据えた「ツーリズム・ソサエティ」の構築が急がれることなどのご提案をいただきました。   

Ⅱ.テーマ「マクロ経済の現状と休暇改革の意義」

休暇改革推進部会座長・桜本光氏(慶應義塾大学教授)の部会報告では、企業調査結果をもとに、企業の休暇改革推進のためには制度導入だけでなく休暇を取り巻くさまざまな環境整備が不可欠であり、具体的取り組みとして代替要員の確保にかかわる「ヘルプマン制度」等の事例のご紹介をいただきました。また後半では、休暇や観光の原点となった世界恐慌の歴史的・経済的位置づけや、中国などアジアの広域での観光・環境の循環の必要性など、マクロな視点からの展望をいただきました。

Ⅲ.テーマ「地域コミュニティ活性化の道筋」

法政大学大学院政策創造研究科教授・黒田英一氏からは、専門分野の「地域コミュニティ」に関する視点と提案を頂きました。生活をともにする人々の集団である「地域コミュニティ」が近年急速に衰退する中で、「定住人口」「交流人口」の拡大という難しい課題がクロースアップされています。こうした取り組みに成功をおさめている栃木県大平町・長野県原村等の事例のご紹介を通じて、「はたらきやすく、暮らしやすいマチづくりをすることが、結果的に観光や定住の拡大につながる」というご指摘をいただきました。

パネルディスカッション

基調講演を受け、観光地域経営フォーラム研究コーディネータ丁野  朗(社団法人日本観光協会常務理事)をコーディネーターに、「地域コミュニティの活性化と観光」をテーマにパネルディスカッションを行いました。

Dsc_0412パネリストの「秋葉原タウンマネジメント㈱専務取締役 関幸子氏からは、地元・東京秋葉原のまちづくりの実践のご紹介をいただき、地域の文化や人の厚み、こだわる人々の存在などの「質」が今後のまちづくりにとって必要と指摘されました。一方㈱シネマとうほく代表取締役社長・鳥居明夫氏は、東北や中部の小さなまちが映画上映・制作を契機に活性化している事例を紹介され、「映画」というメディアのもつ地域活性化・地域発信の可能性を強調されました。法政大学大学院政策創造研究科教授・黒田英一氏は、青森・大間や東京・谷根千でのご経験から、地方の生活文化の魅力とともに、観光客の受入には難しさを伴うこともご指摘いただきました。

Dsc_0415_2 交流人口創出という難しい課題に取り組むは、地域でそれをプロモートし実現していく具体的な「仕組み」が必要であること、地域がもともと持っているコミュニティ・生活文化・人のつながりといったものが、人々を惹きつける資源としてますます大切になっていくといったまとめを行い、活発なパネルディスカッションを終了しました。

第2部 映画鑑賞会

第2部では、「ハイ・サービス日本300」に選ばれた㈱シネマとうほく様のご協力により、映画「ふみ子の海」の鑑賞会が開催されました。上映に先立ち、監督の近藤明男氏よりご挨拶と制作の経緯のご紹介がありました。人情味あふれるドラマの背景では新潟県の風土が美しく描かれ、「観光における映画の可能性」をあらためて感じさせてくれました。

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